日経より

今日の朝刊の「春秋」を読むと心温まりました。
涙が出そうになりました。
新聞は特に報道機関ということで厳し目に書かれるのが常ですが、今日は記者の優しさがにじみ出る文章だと感じました。
特に最後の一言は泣ける。
去年辛かったからこそだけど。

春秋(2/23)
 「ロビーでの着替えはご遠慮ください」。そんな呼びかけを張り出すべきか悩む会社があるという。相手は就職活動中の学生。会社訪問は私服で、とする企業が増えた。指示なしならスーツだ。複数企業をはしごするため志望先の玄関で着替える学生が現れた。

▼最新の大学生事情に詳しい評論家の石渡嶺司氏が「最高学府はバカだらけ」で紹介するエピソードだ。自宅などで準備すべき志望書を受付脇やビルの前に座り込んで書く学生も多く、記入用の部屋を用意した企業もある。来客の迷惑やイメージダウンを避けるにはこれくらいのサービスはやむなしとの判断だ。

▼来年春、社会に巣立つ学生の就職活動が本格化してきた。慣れない背広に身を固め、地下鉄の出口で地図を眺める姿に思わず「頑張れよ」と声をかけたくなる。不案内な都心を2社、3社とかけ回る。試験やリポート提出もある。忙しい中、私服だ書類だと企業の要望も多い。つい周りが見えなくなる人もいよう。

▼冒頭で紹介した振る舞いは一見、売り手市場ゆえの学生の強気を感じさせる。しかしロビーでも着替えてしまうような学生は、むしろ過剰なほど律義な若者かも、と石渡氏。学生は少し謙虚に。企業は多少、大目に。いい仕事、いい原石との出会いを逃さぬよう、心にゆとりを持って。

それと、今日の夕刊一面。

東大支援へ120億円基金トヨタなど15社、運用益から奨学金
 東京大学の国際競争力を高めるため、トヨタ自動車三菱東京UFJ銀行、東京電力など15社が120億円を拠出し基金をつくることが23日、明らかになった。毎年の運用益の一部を東大に寄付、東大は留学生向け奨学金の充実などに活用する。国内の大学で初の試みで、日本の大学の国際競争力低下に対する危機感を背景に、経済界が資金面で人材育成の支援に乗り出した格好だ。

 東大によると、基金の名称は「東京大学信託基金」。15社が5億―15億円を拠出、三菱UFJ信託銀行に運用を委託し、26日から運用を始める。期待運用利回りは年3.5%に設定、国内債券中心に運用し、各社が得た収益の一部を毎年、東大に寄付する。「おおむね長期金利を上回る分が寄付される見通し」(東大)といい、運用成績が期待通りなら毎年、2億5000万円程度が東大の寄付収入になる。 (16:00)