現状維持バイアス

先週のサブプライム特集に続いて、今週も東洋経済を購入。
経済学特集。
これで心を打ったのが行動経済学の「現状維持バイアス」ってやつ。
人間は何かの度に現状維持に走ってしまいがちだというもの。
これは損失回避性によるものらしい。
人は、1000円貰うより1000円失う方が強い評価をするっつーこと。
この人間の損失回避性が現状維持バイアスというものを引き起こす。

現状が嫌でなければ、現状からの変化は良いか悪いの二つがある。
それが、人間の「損失回避性」により、現状を維持する指向が強くなる。
それが現状維持バイアス
雑誌では、ドナー登録率の国別の違いや、何で女性が似合ってもないのにヴィトンばかり選ぶのか等の例が書かれている。失礼しました。
それと、ニートとフリーターがなかなかそこから抜け出さないのも現状維持バイアスで説明できるらしい。
簡単に書くけど現状維持バイアスは一国の経済に大きく影響を与えとるよ、多分。
それで、何で俺が心を打たれたかというと、自分にも色んな部分でそれが当てはまるから。
つまり現状維持から抜けるのに対して過度ではないが抵抗があるということ。
まー現状維持は心地いいからね…
今日バイトでまたクソ社員から注意を受けた。
これが初めてのバイトだったら・・・、初めての注意だったら・・・
おれは前のバイトでクソ店長に遭っていたこと、すでにその社員から注意を何度も受けていること、それによる損失がその時の「ムカつき」だけで済むというというのを知っているため(何でそこまで怒られるのは不明ですが)、その場で受け流す術を覚えてしまいました。
もちろんその時はムカつきますが…。そんな頻繁には注意を受けないので。
だからその損失を軽度だとみなす。時給下がるわけでもないし。
だからそれで反発しようとも思わないし、何でひどく怒られてるか分からないのに全受容するわけにもいかずにただムーディが歌うかのごとく、右から⇒⇒左(横書きの文章は左に受け流せませんが)へ受け流すわけです。
だから新しいバイトを始めるでもなく今のバイトに2年もいるわけです。
まあ友達出来たし、接客慣れたし時給はそれなりだし。
ただ、もうここ1年くらいははっきり言って現状維持のままと言える。
進歩もなければ後退もない。
プラスマイナスゼロ。
時間が経つほどやめても良いモノが何も残らない虚しさが容易に想像できたのもあるかもしれないが、これまでは現状維持で来たのは変化を拒んできた事と同等だ。予定より早い1月で辞めようと思います。これも予定。
しかしまあ自分の数年間の行動を理論で分析するんだからこいつはスゴイ。
他にも当てはまる。
いつも同じ髪型にするのも、同じ服屋に行くのも、同じ飯食うのも、同じ事して遊ぶのも…
この現状維持バイアスは、一国の経済状況にも当てはまる。(卒論にも用いたが)
日本は貯蓄志向でなかなかリスク資産に投資しない。
これは投資による損失の回避とも言える。
この間の日経の特集によると、バブル期の東証一部の株全銘柄保有して去年売却するとする。
その間の日経平均の下落率は50%。約4万から約2万。
でも最初に買った株のお金はそれでも16%の増加。(配当、株式分割によったりで)
これは長期保有推進の例で出してあるけど、つまりそういうこと。
もちろん分散しなあかんけど現状維持が実際知らないところで損失だったりする。
もしかしたら現状維持のバイトすることで機会損失が発生したりする。
これは困った。
こんなわけで現状維持バイアスというものにひどく興味を持ったわけです。
気になる人は下の本でも読んでください。
明日買う予定。

行動経済学 経済は「感情」で動いている (光文社新書)

行動経済学 経済は「感情」で動いている (光文社新書)

セイラー教授の行動経済学入門

セイラー教授の行動経済学入門

行動経済学入門

行動経済学入門

ちなみに一番上の友野さんは明大教授です。
確か情コミ。
まあニートとかによる経済損失とかもあるだろうけど、現状維持バイアスのおかげで秩序が保たれてもいるとこがあるかも。
みんな急に、一斉にバイト辞めるとかされるとさすがにきついっしょ。
ま、だからこそ働きやすい環境というのが必要なのか。
まあとりあえず自分の中に現状維持バイアスという理論が仕込まれたわけで、脱却していかないけませんね、現状を。
よし、バイトやーめーよー(笑)